温もりブログ
「背守り」ってご存知ですか?
江戸時代から昭和にかけて習慣となっていたと言われる背守り。背中から忍び寄る魔物から生まれた赤ちゃんの命を守るために、また魂が背中から抜けやすいと信じられていたため、母親が着物の背に縫い付けた小さなおまじない、魔除けのしるしのことを言います。
大人の着物に背縫いが1本ありますが、子供に着物は背縫いがない一つ身のため背中に背守りをつけたとも言われています。
私の祖母は私たち孫のお宮参りの着物などに必ず家紋を入れて準備をしてくれたそうです。
背守りの基本の縫い方は5色の糸で、着物の背に沿って真っ直ぐ縦に九針、斜めに三針、背縫いのように縫っていきます。
結び目をあえて作らず、長寿を願い、長く垂らしていきます。
同じように一番上から斜めの三針は男の子は左斜めに、女の子は右斜めに縫い下ろしたそうです。これは九針と三針で合計十二針、12ヶ月になるようにと言われています。
そんな想いのこもった背守り・・・昔から続いてる伝承柄から、ワンポイントの刺繍まで、思いを込めてひと針ひと針塗っていけば素敵な背守りになることでしょう!
様々なところで背守りのワークショップも開かれ、現在はTシャツや肌着につけられる位増えているそうです。
紙に縫い付ければお守りに、タンスに入れてもOK!大きめの布にいくつからの図案を指して飾ると家守りになるとも言われています。
そんな背守り、今回一緒に作ってみませんか?
背守りにはいろいろな図案がありますが、基本的に点を線で結ぶことことでできる柄が多くみられます。刺繍をしても素敵な図案になりそう。
今回は伝承的なイラスト 麻の葉で作ってみましょう
材料
布
刺し子糸、刺繍糸
刺し子用針
あれば刺繍枠
縫い方には決まりはありません。
基本的にはストレートステッチで縫っていきます。
どこから始めても大丈夫です。
近い点同士を結んでいくと裏側もきれいになります。
また外枠を指していくと、全体像が想像できます。
外枠ができたら枠の中を刺していきます。
今回は別布に刺してから、それをステッチして子供服につけていきます。
1.布地に印をつけます
背守りは線で表される柄が多いため、物差しなどを使って印をつけるときれいに写すことができます
2.模様に刺していきます
上記にも書きましたが、指す順番は決まっていません。
私は模様の線がきれいに真っ直ぐになるように、重なりがきれいになるようにと考えながら刺していきました。
今回は一番外から中心に向かって入る線を一番先に縫いました
(6本縫いましたが、頂点から対角の頂点に1本で塗っても構いません)
そして次に中心に向かう短い線を縫います
周りを囲む葉の部分を縫います
最後に周りを縫います
これで背守りは完成です。
3.子供服につけます
縫い代をアイロンで折り込みます
背中心に来るようにまち針で止めて、ステッチをかけます
いろいろな色で
刺し方も変えて
糸も布も気分で変えればちょっと可愛いインテリアに!
家守りになるように玄関に飾ったらいいかもしれません
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