温もりブログ
信玄袋は明治20年代に、風呂敷よりも便利な雑貨入れとして使われていたことに始まり、革製の手提げカバンよりも、和装に合う便利なものとして明治30年頃に流行したそうです。
今では『信玄袋』と言われることが多いですが、この袋が流行していた頃は財布や手拭い、紙や小間物などを一切合切まとめる袋ということから『合切袋(がっさいぶくろ)』という名称だったそうです。
ちょっとした買い物などの普段使いはもちろんですが、浴衣や甚平などの和装に合わせて、財布や携帯などの身の回りの小物を持ち歩くことができる信玄袋を今回は作ってみたいと思います。
今回使う生地は、
オリーブ柄の木地と
サザンクロスという織の紺地の生地
を使って作ろうと思います。
オリーブ柄 A 30cmX25cm 2枚
サザンクロス 表 B (まち) 5cmX70cm 1枚
裏地 A 30cmX25cm 2枚
B 5cmX25cm 1枚
1.表、裏それぞれAとBをまち針で固定する
縦横それぞれ中心の位置に印を付けて、AとBの位置を合わせてまち針で固定します。
2.袋口を残して、それぞれ縫い合わせます
3.表と裏の袋口を合わせます
4.返し口を縫い合わせます
中心やまちの位置をしっかり合わせてから、まち針で固定して、返し口を10cmほど残して縫い合わせ表に返したら、返し口を閉じます
5.コキ
紐通しを共布で作るのも良いのですが、望幸では信玄袋に使われているプラスチックのコキの取り扱いがありますので今回はこちらを使います
望幸では、白と黒の2色取り扱っています
混んでると私が使用する生地は、濃いめの色ですので、黒のコキを使おうと思います
6.コキの位置を決めます
中央から外側へ向かってコキの位置を決めます
まちの部分にコキを沢山付けてしまうと開閉する際に邪魔になってしまうので、まちにはコキを1つ付けられる位置にします
Aの中央からまちの部分に付けるコキまでの間を等間隔になるように位置を決めて印を付けます
7.コキをとりつけます
コキに生地を差し込みます
コキの端に小さな穴が開いてますので、
そこへ外側から内側へ向けて、付属の釘を差し込みます
上手く差し込めないときは、軽く金づちでたたくのも良いと思います
目打ちで穴を開けてしまうと、釘の穴よりも大きくなってしまいますので気をつけて下さい
そして、中側へ先の尖ったところが出てしまっていますので、そこをペンチで釘をギリギリのところで切ります
ペンチで切る際に、釘の先が飛んでケガをしないように、セロハンテープやマスキングテープで保護しておくと良いと思います
ペンチで切った釘が、コキから少し出ているのが分かりますでしょうか?
このままにしておくと、釘が抜けてしまいますし、怪我の原因になってしまうので、この部分を金づちで叩いて、出ている部分を潰します
叩く時は、土台は硬いものを使って下さい
木などは、釘の頭の部分が入っていってしまうので上手く叩けません
あとは、紐を通せば完成です
江戸打ち紐が使用されているものがおおいのですが、
今回は、洋風に『ワックスコード』を使用します
ワックスコードとは、一言で言うと蝋引き加工した紐です。 蝋を塗ることで耐久性が上がるのでスレや水にも強くなり ます。 麻などに比べて紐の繊維がほどけないので糸先がまとまり易いのが大きな特徴なので、通し口の小さなコキのようなところにも通しやすい紐です。
浴衣やお祭りのハッピなどの時に使うなら、少し短く、普段使いするなら紐は長めだと使いやすいと思います。
わたしは今回それぞれ70cmの長さにしましたが、少し長めにしておくと、あとから短くしたりすることも出来ますのでお試し下さい
紐を通して、紐の先を結んで完成なのですが、せっかくなので、この結び目に
木製のループエンドを付けて結び目を隠します
木製のループエンドを付けて結び目を隠します
生地はもちろんですが、使う紐やループエンド1つ違うだけで印象がガラリと変わりますのでお気に入りの生地を使って作ってみてくださいね